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3/12より期間限定公開!!春めきverを体感せよ!
2016年1月16日(土)全国ロードショー

ボクソール★ライドショー ~恐怖の廃校脱出!~

4DX専用ムービー登場!ブっ飛ぶゼ!

お前もオブジェにしてやろうか

〈振動する座席〉〈雨が降る〉〈襲い来る稲妻〉〈匂いが香る〉体感型アトラクションホラー登場!!

岡本夏美 渡辺恵伶奈 松本妃代  大迫茂生 久保山智夏 監督・脚本・撮影・出演 白石晃士 プロデューサー:石山成人 青木基晃 相良直一郎 ラインプロデューサー:小谷不允穂 / 録音: 山本タカアキ特殊造形: / 土肥良成 ヘアメイク・衣装:村木アケミ / キャスティング:森正祐紀 / 編集:宮崎歩 / 音響効果:渋谷圭介監督助手:妙円園洋輝 / 車両:菊池透 / 撮影助手:野尻喜昭 / ドローン: 城田道義 製作:「ボクソール★ライドショー」製作委員会 協力: ユナイテッド・シネマ 制作:Uhuru Films 制作協力:ダブ 配給・宣伝:KICCORIT (C)2016VAUXHALLRIDESHOW

イントロダクション 日本初!4DX®専用ムービーついに登場!!ホラーの鬼才・白石晃士と人気女子高生たちが、究極の現場感で贈る、戦慄の体感型アクションホラー!!その臨場感と迫力に人気が高まっている4DX®。『パシフィック・リム』や『ジュラシック・ワールド』など、映画がアトラクションになってしまう4DX®体験で楽しんだ方も多いはず!しかし時代は4DX®にさらなる進化をもたらした。「最初っから、4DX®用に映画を作ったらどんなに凄いだろう」という妄想と期待の声は高まっていたのだ!そして、ついに登場したのが「ボクソール★ライドショー 恐怖の廃校脱出!」。日本初の4DX®専用映画を手掛けるのは「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズ、『シロメ』で知られる白石晃士監督。日本ホラー界きっての鬼才である彼が恐怖の廃校に仕掛けた罠の数々とは?瞬きもできないほどの恐怖の連続、驚愕のライド感と臨場感で劇場を今までに経験したことのない新たな興奮に日本列島を陥れる!
ストーリー 廃校で行われる、アイドル3人による肝試し生中継、それは“お約束”のバラエティ番組のハズだった―。
新人アイドルのナツミ、エレナ、キヨ。プライベートでも仲の良い女子高生3人組が、映画館のスクリーンに肝試しの生中継をするというお気楽番組のロケにやってきたのは、山の中にある薄暗い廃校だった。夜な夜な女のすすり泣きが聞こえるというウワサの廃墟となった中学校。「私達、これから肝試しをしまーす!」「こわーい!」。ディレクターの田代がカメラを回し、生中継の肝試し企画にはよくあるバラエティになるはずだった―。はしゃぐ女子高生たちとは裏腹にどこかから不気味な口笛が響く。突如、目の前に現れたのは珍妙な服装をした、明らかに狂人とおぼしき“番人”だった!と、いきなりの投石攻撃が始まった!「痛い!」突然のことに逃げ惑う撮影隊。廃校に逃げ込んだのはよかったが、鎌を振りかざして“奴”が外から見張っている。「これ、演出じゃないですよね!?」予想外の事態にとまどう3人。田代も次第に逃げ場のない廃校に入ったことを後悔し始める。「ええええー!何!」次々と起こる怪奇現象、女子高生アイドルの表情に本物の恐怖が浮かび始める!いたずらのつもりで始めた肝試し。学校の様々な仕掛けが今、地獄の装置へと変わる!「ぎゃははは!!!!」番人の不気味な笑い声が響く中、ひとりの女子高生が…消えた!!!果たして彼女たちは、この異空間を脱出できるのか?一度乗ったら止めれない、恐怖の連鎖!戦慄のライド!怒涛の30分!!あなたの【身体】と【心】は最後までぶるぶると揺さぶられる!
4DX®シアターとは?
この4DX®シアターとは、日本のみならず世界中で注目されている体感型上映システムで、大きく振動する<動く座席>や、シアターの中で<雨が降り>、<匂いが香り>、<風が吹き付ける>など、多様な特殊効果が楽しめる次世代体感型アトラクション・シアターです。それによって観客がまるで映画の世界に飛び込んでしまったかのような臨場感を味わう事ができ、今までの映画を「見る」から、映画を「体感する」へと、革新的な転換が可能になりました。4DX®は、映画館を最新アトラクション・アミューズメント施設に進化させ、かつてない映画体験を皆様にお届けいたします。映画をアトラクションにする11の特殊効果!※ユナイテッド・シネマ資料より1:動く座席(Motion)前後・上下左右に動く座席。背面部分には、衝撃を表現する装置を内蔵。2:雨が降る(Rain)座席上部から、水が噴射する。3:ミストが出る(Water)前席の背面部分の噴出口から、水が出る。4:エアーが出る(Air)前席の背面部分や、座席背面の噴出口から、顔や頬、耳をかすめるエアーが出る。5:風が出る(Wind)劇場内上部の送風ファンから、風が出る。6:フラッシュが光る(Lightning)劇場内上部の照明機材から、光が出る。7:香りが出る(Scents)前席の背面部分の噴出口から、香りが出る。8:煙が出る(Fog)劇場内スクリーン前部分から、煙が出る。9:バブルが出る(Bubbles)劇場内上部、前方から、シャボン玉が出る。10:嵐が吹く(Rain storm)劇場内上部の送風ファンから、風と水が出る。11:雪が降る(Snow)劇場内上部、前方から、雪をイメージしたパウダー(泡)が出る。
キャスト&スタッフ ナツミ役:岡本夏美PROFILE:1998年7月1日神奈川県生まれ 2011年度『ラブベリーモデル・オーディション』グランプリを受賞し、『ラブベリー』専属モデルに。中学生向けファッション誌『nicola』モデルを経て、2015年9月号より『Seventeen』専属モデルに。Twitterフォロワー数が10万人を超え、同世代女子からカリスマ的な人気を誇る。「夜行観覧車」(2013年)「GTO」(2014年)「地獄先生ぬ~べ~」(2014年)など話題のドラマへの出演が続き、女優としても今後の活躍が期待される。コメント:「朝から晩まで走り回り、叫びまくり、戦いまくる、本当に体を張った作品です!一緒に戦っているかのような、アトラクションのようにハラハラドキドキする映画になっています!ぜひ一緒に体感していただけたらと思います!!」エレナ役:渡辺恵伶奈PROFILE:1997年9月17日埼玉県生まれ 映画『夜が終る場所』(2012年)『乙女のレシピ』、『ホットロード』(2014年)等の出演を経て新作『コンビニ夢物語』(2016年公開)ではメインキャストとして劇中のキーパーソン役を演じている。映画のほかにロッテ「Toppo」日清食品「焼きそばUFO」ミスタードーナツのCMなど出演多数。コメント:「私は本当に怖がりなので本気でキャーキャー言ってました(笑)。ただ、映画はいろんなことが詰まっていて、怖いところ、襲われるところだけじゃなく、3人の絆もあるんです。劇場で観たら絶対に、リアルに感じられると思います。面白い作品になっていると思いますので、みなさん是非見に来てください!」キヨ役:松本妃代PROFILE:1995年3月20日兵庫県生まれ 映画『劇場版 零〜ゼロ〜』(2014年)、WOWOW土曜オリジナルドラマ連続ドラマW「煙霞」(2015年)、ミュージカル「ハートの国のアリス」(主演)ほか、TOYOTA「TOYOTOWNクリスマス」、ユニバーサルスタジオジャパン「ユニバーサルワンダークリスマス2014」、東京ディズニーリゾートクリスマスのCMなど活動の範囲を広げている。コメント:「映画は日本初の4DX®ということで、水が飛んできたりだとか、空気がボワーってなったり、イスが揺れたりとかすごいんだろうと思います。特に私は呪われる役で結構体当たり演技だったので、出来上がりが今から楽しみです。みなさんにも是非、楽しみながら、そして怖がりながら観てほしいなと思います」白石晃士監督PROFILE:1973年6月1日福岡県生まれ 映画監督。ホラー好きで知らない者はいない鬼才。代表作に『呪いのビデオ THE MOVIE2』(2003年)『ノロイ』(2005年)『タカダワタル的ゼロ』(2008年)『オカルト』『グロテスク』(2009年)『バチアタリ暴力人間』『シロメ』(2010年)『超・悪人』(2011年)『カルト』『讐~ADA~ 』(2013年)『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!史上最恐の劇場版』『ある優しき殺人者の記録』『殺人ワークショップ』(2014年)など。コメント:「4DX®のあらゆる機能を駆使し、少女たちの廃校脱出という展開に恐怖とアクションとビックリ要素を凝縮連発しています。お化け屋敷のジェットコースターがレールを外れてブッ飛んでいくような映画です。この全く新しい究極の臨場感をぜひ体験してください!」
プロダクションノート

■4DX®の新たな進化

「元々は、4DX®という劇場装置に対する可能性を考えていたんです。」「揺れたり、風が吹いたり、雨が出たりというわかりやすい効果だけじゃない。高さを感じる動きや、不安感を煽る動きなど、映画の演出をよりリアルにもできるのが4DX®なんです。」とプロデューサーの石山成人は語る。『パシフィック・リム』や「スター・ウォーズ」など既存の映画の4DX®上映が、その性能を100%使っているかと言えば、そうではない。なぜなら、元々劇場用映画は固定されたシートで観るのを想定して作られていて、2時間くらいはある。映画本来の魅力を増幅するのが4DX®の役目だとすれば、盛んに動かせばいいというものではないし、その動きや効果を使おうとしても自ずと限界があると思います。」(石山)

だがもし、元々4DX®のために映画を作ったとしたら?
「その発想が『ボクソール★ライドショー 恐怖の廃校脱出!』のスタートです。」と石山。日本初の4DX®専用映画「ボクソール★ライドショー」は4DX®の効果を前提として生まれた映画。4DX®が持つといわれる11の効果を駆使して、演出効果を最大化させる。「ホラー映画を選んだのはまさに4DX®の効果を余すことなく体感してもらうためです。観客はこの先に何が起こるのかを全身の神経を研ぎ澄ませて感じ取る。後ろから忍び寄る気配や、この扉の向こうから何がくるのか?ドキドキしながら楽しむのに4DX®ほどの装置はない。アクションとともに、ホラーというジャンルは4DX®と仲良しなんです。」(石山)


■プロジェクトのスタート

プロジェクトのスタートについて、制作プロデューサーの青木基晃が言う。「2015年の春くらいでしたか、ユナイテッド・シネマさんと話していた時に4DX®の可能性をいろいろ追求してみたいと思いました。そこからいくつか企画を出して、4DX®の様々な特性や動きとの相性を考えてホラー、しかも「見世物小屋」というコンセプトで制作してはという話はしてました。見世物小屋って恐いという以上に怪しい、いかがわしいみたいな要素もありつつ、ちょっとワクワクするような部分があるじゃないですか。移動遊園地のダークな雰囲気などもとてもアトラクションぽくて今回の映画に反映してみたいと思いました。」タイトルのボクソールも英国にあった世界初の遊園地として有名な呼称である。

そこから先はクリエーターの領域である。「日本初のチャレンジを「面白い」と思ってもらえるスタッフをそろえることが大事でした。」(青木)そんな中、制作プロダクションであるダブから、白石監督が「おもしろいと言っている」と連絡があった。白石監督と言えば、日本のホラー映画界では知らぬものはいないビッグネーム、『シロメ』『ノロイ』「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズなど、その名はホラーファンの間で知れ渡っている。その彼が「日本初の4DX®映画」に可能性とおもしろさを感じでくれたのである。プロデューサーはもちろん、この人選に飛びついた。「そうですね。今まで、多くのホラー映画を作ってきて、様々なチャレンジングな手法で映画づくりをしてきましたが、4DX®で作るホラーというのは魅力でした。ちょうど劇場で4DX®の洋画をみる機会があって、体感しながら、「ああ、この効果を最初から演出に盛り込んで映画を作ってみたらおもしろいだろうな」と思ったんです。」(白石)白石監督は、この状況からスタートした企画に魅力を感じ、結果的には脚本から監督、撮影から出演まで4役をこなすこととなった。

「今までの映画と明らかに違いますね。映画とアトラクションの間の存在。ジェットコースターに乗ったような。
だからPOV(主観視点で撮る映画)のフェイクドキュメンタリーというのが、この映画のもつ即興性やスピード感を表現するのに最適な手法だと思ったんです。女子高生アイドルの廃校脱出という設定で制作スタッフと共にプロットを詰めていきました。ホラーファンはもちろんですが、若い人にアトラクションのノリで楽しんでもらいたい。」

白石監督の参加によってスタッフィングが加速しだした。白石組の面々は安定感のあるスタッフがそろっているが今回の撮影は最小限の体制で臨んだ。また舞台となる廃校を探すのも苦労した。「撮影地として使う廃校は自治体の協力がなければいけない。ホラーとかだと映画として怪しいし、変な噂がたっても困るので協力してくれる学校が限られちゃうのですが、日本初の4DX®ということで社会的な意義を説きまくってなんとかOKもらいました」(ラインプロデューサー:小谷不允穂)


■キャスティング

さらに、問題はキャスティングである。今回主人公は女子高生、ホラーで女子高生といえば鉄板の組み合わせ、安直にとられるかもしれないがフェイクドキュメンタリーという映画の作り方の場合、フェイクであるが故に、この主演の女子高生の演技の出来が作品のリアリティに大きく左右する。主演女優はとても重要な位置を占めている。そこで今作の制作にあたり大々的なオーディションを開催した。

その中でも岡本夏美は際立った存在感であったという。「彼女のまわりに映画のシーンが浮かぶような強い雰囲気がある女優さんでした」(石山プロデューサー)白石監督も、「私は以前ナツミちゃんの初めての映画出演作で監督をしているんですけど、それから3年くらい経って、より気合いが入っているというか、演技に対する集中力が素晴らしかったので彼女を中心に考えようと思いました。」そして渡辺恵伶奈、松本妃代については「恵伶奈ちゃんは夏美ちゃんとも違う方向性の可愛さがあるし、愛嬌があってナツミ&エレナの並びっていうのはすごくいいバランスだなと。そして松本妃代ちゃんに関しては、王道の美少女的ルックスで一見主役的に見えつつ、その後憑かれるという意外性のある難しい芝居を思いきりやってくれそうだったので選びました。」実は、この三人を選ぶ前は役名がつけられていたが、自然なリアクションが肝だと考えていた白石監督の発案により、本名でそのまま演じられることとなった。三人三様の魅力が生み出すコンビネーションが期待された。

また、今回のメインキャラクターとなる廃校の番人のキャラクター作りやキャスティングにも注力したポイントである。「番人は恐怖の案内人です。異様でありつつちょっとユーモアのある感じですが、だんだん恐くなる。「ボクソール★ライドショー」というタイトルに最も合った、怪しげな見世物小屋の主人とか狂った遊園地のピエロといったイメージで作り上げています。」(石山)このキャスティングについて白石監督が語る「大迫茂生さんにやってもらいましたが、彼は他の作品で暴力的なディレクターの役をやってもらっていて、その撮影の時にアドリブで「〜なんじゃないの!?」とちょっと“オネェ言葉”的になるということがあり、割と女性性のある方なのだなと思いました。そして、今回の番人役をオファーした当初は、カマっぽい要素は全然なかったのですが、ピエロ的なニュアンスのある外見をするというところと、キャラクターの強烈さやポップさに加え、愛嬌というものを求められていたので、大迫さんがやるならオネェなニュアンスを入れたらいいなと思って彼に相談したら「おもしろいですね」って言ってくれて。」「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズの主演俳優が、とんでもないメイクの謎の怪人で作品を盛り立てることとなり、白石作品のファンにとっても期待度満点のキャスティングと言えるだろう。


■暑さと薄気味悪さの中の廃校撮影

撮影は8月後半、伊豆の網代にある網代中学で行われた。伊豆半島の中ほどにある漁業の街にある網代の中学校は港から少し上がった高台の上にある。既に廃校となったこの学校は熱海市フィルムコミッションの山田さん協力によって借りられることとなった。一見普通の中学だが、夜は灯りひとつない真っ暗な状態でなんとも薄気味悪い。「私、本当に怖いのホントだめなんです。だから不安で仕方がなくって。役もそういう役だったので、もうここぞとばかりキャーキャー言ってました」というのは渡辺恵伶奈。恐いだけではない。この時期の猛暑の中、廃校にエアコンは一切ない。昼は汗だく、夜は気味悪いという中で、撮影は3日間の強行スケジュールで、体力気力の消耗戦となった。白石監督はそんな中でも着々と撮影を開始。彼は今回、監督であると共に、「ディレクター田代」という役を演じている。「脱出劇なので役者さんと一緒に走ったり、わめいたり、朝から晩までやってました。とにかく暑かったのがまいった。」と、さすがの白石監督もあまりの暑さに閉口していたが、脚本・監督・撮影・出演までこなしながら、現場で一番元気なのは監督であった。

岡本夏美と渡辺恵伶奈はとにかく走った。岡本夏美は言う。「朝から晩まで走り回り、叫びまくり、戦いまくる、本当に体を張った作品です!観る人には一緒に戦っているかのような、感覚を味わってもらいたい。」 まだ10代ながら周りを気遣い、現場を盛り上げようとするまさしく主演女優の存在感であった。一方、ホラー映画ならではの演技を要求されたのがキヨを演じる松本妃代。「私は呪われる役なんです(笑)。だからもう体当たりでやりました」。撮影も、途中からキヨ役は闇に魅入られた暗黒メイク。黒い液体を吐き出したり、ひっぱられたり、ひきづられたり、インパクトのあるシーンが多かった。「でも出来上がりが楽しみ」と言う。

今回の撮影は真夏に行われただけに体力の消耗が激しかったのは想像に難くないが、仕事とはいえ、同じ部屋に寝泊まりし、修学旅行的な団体行動の中で、独特の連帯感も醸成された。「この作品の裏テーマは“絆”なんです。ナツミとエレナとキヨの友情が強く込められた作品だと思っています!」と渡辺恵伶奈は振り返る。


■伝統と最新技術(特殊造形とVFX)

主演の3人に襲い掛かる魔性の数々。廃校の中でどういう超常現象が起こるのか?楽しみな部分である。もちろん音楽室のオルガンや理科室の人体模型、トイレなど、学校ならではの様々な小道具が恐怖の装置として仕立て上げられている。さらに白石監督は言う。「リアリティを大事にしながら、その土台からどれだけ飛翔するか、飛躍するのかというところを自分はいつも、ホラーに限らず映画では大事にしています。ホラーであれば、どんな新鮮なビジュアルを見せられるか。見せないで怖がらせるんじゃなくて、私の場合は見せて怖がらせる。そして楽しんでもらうというところをいつも大事にしています」そんな白石監督の“怖がらせ”の想いを受けた怪物たちが多種類登場するのもこの作品の見所である。

その特殊造形をおこなったのが土肥良成。「デスフォレスト」『ハロウィンナイトメア』などでも知られる特殊造形のプロである。黒男、白男、ひも男、巨大包帯女と呼ばれる怪物群はカタチも質感も動きも、実に気持ちが悪い。一見黒い饅頭にみえる黒男は目の高さまで飛んだりしてVFXか?と思いきや、中には前衛舞踊など普段やっている役者の曽田明宏が入っており、本人は着ぐるみを着てほとんど何も見えないのに汗だくでジャンプしていたのであった。そして、屋上の出口から、顔だけ突き出す巨大な体の持ち主が包帯女。演じるのは久保山智夏、別段大きくはない。彼女も白石組の常連である。さすがに巨大包帯女のシーンは別撮りのVFXシーンであった。「巨大包帯女のシーン、ミミズのシーンなどは一部別日にVFX撮影をしました。特にミミズのシーンはうちの会社に大量のゴカイと水槽が持ち込まれて、周りからは奇異な目で見られましたね(苦笑)。ゴカイは使用後、ちゃんと海にまいてもらいました!」青木プロデューサー。